【ハードオフ330円】テープが動かないアイワ製ダブルラジカセ(CS-W530)をゴムベルト4本交換で修理!左右デッキが完全復活した話

【ハードオフ330円】テープが動かないアイワ製ダブルラジカセ(CS-W530)をゴムベルト4本交換で修理!左右デッキが完全復活した話


今回のジャンク品:330円のアイワ製ダブルラジカセ

休日の夕方、いつものようにハードオフのジャンクコーナーを物色していたところ、カセット棚の青箱で目を引く1台を見つけました。

ハードオフで330円で購入したアイワ製ラジカセ CS-W530

  • メーカー・型番: aiwa(アイワ) CS-W530
  • 仕様: AM/FM ステレオラジオカセットレコーダー(ダブルカセット / 高速ダビング対応)
  • 購入価格: 330円(税込)
  • 青札・症状: 「カセット再生不可・通電確認のみ」

シルバーの外装にレトロフューチャーな曲面デザインが懐かしい、90年代アイワの名作ダブルラジカセです。 レシートの通り、お値段はなんと缶ジュース3本分(330円)!

「この値段なら直せなくても構造の勉強になるし、直ればめっけもの」ということで即座に保護して連れて帰ってきました。


1. 状態チェックと分解

持ち帰ってさっそく現状の動作確認を行いました。 電源コードを繋ぐと、赤い「電源/電池」ランプが点灯。AM/FMラジオは非常に感度が良く、スピーカーからもクリアな音が鳴り響きます。アンプやスピーカー、電源回路はまったく問題なさそうです。

しかし、カセットの操作ボタン(再生)を押し込むと…… 「カセットが動かない定番ジャンク!」

モーターがわずかに唸る気配はあるものの、テープを巻き取るリールピンはピクリとも回らず、早送りも巻き戻しも一切反応しません。 この年代のラジカセの不動原因の9割以上は、動力を伝えるゴムベルトの劣化です。

外装ケースの開帳

本体裏側のネジを1本ずつ外し、慎重にシェルを開いていきます。

分解して内部のメイン基板とメカを露出させた様子

内部はフロントパネル側にカセットデッキメカとスピーカー、背面側に電源トランスとメイン基板が配置された整然とした設計。 配線ケーブルを引っ張って断線させないよう、コネクタの位置を確認しながら前後のシェルを分離します。


2. 動かない原因をチェック:やっぱりゴムベルトが…

カセットメカニズムの心臓部、モーター周辺を覗き込んでみます。

本機「CS-W530」は、デッキ1(再生専用)とデッキ2(録音・再生・ダビング対応)を備えたダブルカセット仕様。 信頼の「マブチモーター(MABUCHI MOTOR)」が鎮座するメカの裏側を確認したところ……

切れてプーリーから外れていたゴムベルト

「やっぱりゴムベルトが……!」

モーター軸のプーリーからフライホイールへと動力を伝えるゴムベルトが、経年劣化によって完全に伸びきり、プーリーの溝から外れてだらりと垂れ下がっていました。

さらに左右のデッキ機構をよく観察すると、フライホイールを駆動する主ベルトだけでなく、テープの巻き取りやカウンターを連動させるサブベルトも含め、左右デッキあわせて合計4本のゴムベルトが使われていました。

どれも経年で張力を失っていたため、片方だけ直すのではなく、「合計4本のゴムベルトをすべて新品へ総入れ替え」 することに決めました!


3. 修理作業:新品のゴムベルト4本へ交換!

劣化した古いゴムベルトを4本すべて慎重に取り除き、プーリー(滑車)の溝に汚れや油分が残っていないか確認。 無水エタノールを染み込ませた綿棒で、モーター軸の真鍮プーリーやフライホイール、ギアの溝を丁寧に脱脂清掃しておきます。

4本のベルト選定と取り付け

手持ちの「カセットデッキ用 汎用角ゴムベルトセット」から、それぞれのプーリー間の距離に合わせて、元のベルトよりも約10〜15%ほど小さめで適度な張り(テンション)が得られるベルトを4本選出します。

  • 主動ベルト(太め・長め)× 2本: モーター ⇄ 左右フライホイール駆動用
  • サブベルト(細め・短め)× 2本: リール巻き取り・連動ギア用

プーリーに慎重にセットした新品のゴムベルト

ピンセットを使い、ベルトが途中でねじれたり溝から脱線したりしないよう、プーリーに慎重にセット! ダブルデッキの狭いクリアランスの中、4本それぞれのルートを指差し確認しながら順番に掛けていきます。

手でフライホイールを軽く回してみて、4本すべてのベルトが適度なテンションを保ちながらスムーズに連動して回ることを確認しました。 ついでに、左右両デッキの磁気ヘッド表面とピンチローラー(ゴムローラー)もエタノールで優しく磨き上げ、長年のテープ粉を綺麗に拭き取っておきます。


4. 運命の動作テスト:カセットをセットしてスイッチオン!

外装と基板を元通りに組み直し、いよいよ運命の通電テストです。

手持ちのカセットテープをホルダーにカチッと装填。 息を呑みながら、上部の再生ボタン(PLAY)を押し込みます……!

テープが力強く回転し、見事に復活したアイワ CS-W530

「しっかりテープが回ったーー!!」

透明なカセット窓の奥で、白いリールが滑らかに、力強くくるくると回転を始めました! スピーカーからは音揺れ(ワウフラッター)もなく、パンチの効いた心地よい昭和・平成のアナログサウンドが部屋いっぱいに響き渡ります。

デッキ1(CONTINUOUS PLAY)、デッキ2(HIGH SPEED DUBBING)のどちらも早送り・巻き戻し、オートストップ機能まで完全に復活! 【大成功】修理大勝利です!


かかった費用とまとめ

項目 金額
アイワ ラジカセ本体(ジャンク) 330円
交換用角ゴムベルト(計4本) 約200円
合計費用 約530円

ハードオフのジャンクコーナーで「不動品」として330円で転がっていたラジカセですが、内部のモーターやアンプはまだまだ現役。 合計4本のゴムベルトを新品に交換したことで、左右両方のデッキが完璧に蘇りました。

ダブルデッキゆえに4本のベルト掛けには少しピンセットの集中力が要りますが、苦労した分、左右のメカが元気にテープを回し、力強いアナログの音が部屋に響き渡った瞬間の感動は格別です。

ワンコイン少々(約530円)でこれだけ濃密で楽しいDIY修理を楽しめるのも、ジャンクいじりの醍醐味ですね!